
カンボジア王国
国家 宗教 王
会計・監査規制当局
No. 037/25 ACAR/S.R.N.N
2025年11月7日 プノンペン
5年を超える独立監査人による監査継続に関する通達
決定
2016年7月11日付で公布された会計監査に関する法律(NS/RKM/0716/015)、独立監査人による監査済み財務諸表の提出に関する2020年7月10日付プラカス(省令)第563号SHV.BrK、およびカンボジア王国における監査業務の独立性と品質の担保を目的とした会計監査人のライセンス管理に関する2023年4月20日付プラカス第019号A.S.H.BrKに基づき、会計監査規制当局(ACAR)は、以下のガイドラインと手順を全く遵守することを条件に、独立監査人による監査の継続提供または継続委託について、一定の柔軟性を持って扱うこととします。
第1項 監査法人
a. 監査法人
クライアントである営利法人およびNGO法人に対して5年を超えて継続的に監査サービスを提供しようとする監査法人は以下の要件を満たしていなければなりません。
· 監査業務委託契約書をクライアントから受領していること
· ACARからの有効な監査人ライセンスを持つ個人が少なくとも2名以上いること
b. 要件
クライアントに対して5年を超えて監査サービスを提供している監査法人は以下の要件を満たしていなければなりません。
· 会計監査に関する法律第15条第1項及び第3項の規定を順守していること
· 監査業務の独立性および品質を担保するための品質管理システムを備えており、カンボジア王国で有効な職業倫理、監査基準および国際的な監査基準を厳格に順守し、監査業務の独立性および品質が確保されていること
· ACAR から有効なライセンスを受け取っている個々の監査人をローテーションしていること
第2項 クライアントである営利法人およびNGO法人
クライアントである営利法人およびNGO法人は、独立した監査を実施する監査法人が上記第1項のa第2項の要件を満たしているなら、5年を超えて当法人に独立した監査を依頼できます。
第3項 その他の条件
銀行、金融、証券、保険、並びに独立した監査人のローテーションに関する特定の規定のある業務を営むその他の法人は、当該特定の規定が優先され、それを厳格に順守しなければなりません。
ローテーションにより業務執行パートナーでなくなった個人の監査人は、業務執行パートナーを務めた直近の監査終了後3年間を経たなら、同じクライアントの業務執行パートナーの役割を再度担うことができます。
第4項 申請手順
a. 申請書の提出:
· 監査法人は独立した監査に係る委託契約をクライアントと結ぶ少なくとも30日前までに申請書をACARに提出しなければなりません。
· 独立した監査サービスの提供の継続を要請するクライアント(営利法人およびNGO法人)のレターが当申請書に添付されていなければなりません。
· 監査サービスを提供する前までに、すべての契約更新についてACARからの承認書類を受領していなければなりません。
· ACARは完成した申請書を受領した日から最大で15日以内に返信しなければなりません。
· 監査法人は複数のクライアントの監査業務の継続申請を一括で行うことができます。その場合、各クライアントの同意書が添えられたクライアントリストを提出しなければなりません。
· 監査法人は適用される各種規制において定められた手数料を支払わなければなりません。
b. 根拠資料:
· 監査法人作成の正式な申請書およびクライアントの同意書、もしくは継続監査の任命を示すEメール、もしくは電子的なやり取りによるその他の正式な通知(謄本1部)
· 前業務執行パートナーから新業務執行パートナーへの移行が明示された、法令遵守及び監査人ローテーションの確証に関する監査法人の確認書(原本1部)
· 定められたサービス手数料の領収書
· その他ACARから求められた関係書類
第5項 罰則
当通知およびガイドラインの条項を遵守しない監査法人または業務執行パートナーは、関係する法規制に定められた罰を受けます。
第6項 経過措置
当通知およびガイドラインの有効日付に先立ち、クライアントと6年目の監査継続契約を締結した監査法人は、上記第4項aに規定された申請期限に関わらず、ACARの定めた申請手順を完了させなければなりません。
第7項 履行義務
監査法人の業務執行パートナー、営利法人の所有者およびNGO法人の代表者は、当通知およびガイドラインが署名日より履行されていることを誠実に確認しなければなりません。
ACAR局長
Bou Tharin